なごみさんにて1日目

大忙し!!


 横山さんと上久保は、朝7時にこの亘理駅にいました!!
 亘理駅常磐線の駅です。東京の日暮里から岩沼を経て宮城県の仙台までをつなぐ鉄道です。東北本線は内陸側を通っているのに対して、常磐線は太平洋側海沿いを通ります。そのため、津波原発事故の影響を直接的に受けています。常磐線の被害は本当にすさまじいものがありました。興味のある方は、亘理駅から駒ヶ嶺駅の被害状況相馬のすぐ北側の新地町の被害状況の画像などをご覧になってみてください。
 津波の被害のため、今でもなお浜吉田駅から相馬駅までは不通ですし、津波原発の被害のためそれよりも南の原ノ町から竜田駅までも不通となっています。なので、亘理駅から相馬駅まではJRの代行バスに乗らなければいけません。8:30のなごみさんの始業時間に間に合うためには7:10亘理駅発のバスに乗らなければならず、宿から10分くらい私達は大急ぎで歩いたのでした。

なごみクラブにて

 朝のミーティングのあとは、虹の家のような日中活動の場 なごみクラブさんにおじゃましました。なごみクラブさんも少しずつ参加する方が増えてきました。家の中に引きこもっていらしたけれども、訪問が始まり少しずつ人と接することに慣れてきて、なごみクラブさんに通うようになってこられた方もいらっしゃいます。この点でも虹の家と似ていますね。

カラオケと麻雀


 今日は何をやりたいか、参加される方たちに質問、カラオケと麻雀とのことでした。幸い2つの部屋があるので、テレビがある方でカラオケ、テーブルがある方で麻雀をやりました。
 横山さんはカラオケに参加、きっとそのときのことは横山さんから報告があることでしょう。カラオケの部屋から、横山さんの得意な♪ヘビーローテーション♪とか♪暦の上ではディセンバー♪とかが聞こえてきました。
 麻雀ができるからと、今回初めてなごみクラブに参加したAさん、30年ぶりくらいに麻雀をやるというBさん、そしてAさんを訪問している看護師の吉田さん、事務の須田さんの4人の対決。その脇にぴあクリニックに見学にも来たことのあって、虹の家で麻雀をしたこともある看護師の河村さんと雀鬼こと桜井章一雀荘に行ったこともあるというなごみクラブ担当の大谷さんが急きょ代役をしたり「教えて!!」というBさんのヘルプに対応したり。

 結局4局くらいやったのでしょうか。もちろんかけませんし、点数計算は特にしないのですが、AさんとBさんの目の輝き具合がとても印象的でした。手を使う、目はもちろん使う、場を読む、あれこれ考える・・・・いろいろな点で回復につながるなあと感じました。
 実際に、「賭けない 飲まない 吸わない」健康麻勝協会というのもあるのですね。「そんなの麻雀じゃない!!」という人もいるかもしれませんが、まあそれはそれとして、虹の家でやるかどうかは別として、麻雀は使いようによってはとても効果的なツールだということを改めて認識しました。

一緒に枝を切る

 その後は河村さんと以前ご一緒した小林先生と一緒に、とある80代の女性のお宅に伺いました。小林先生の勤務先の病院は熊本です。そこでも精神科のアウトリーチをしているということで、11月8日9日にあったACT全国研修福岡大会に病院のスタッフと一緒に参加されたそうです。「熱気のある大会でしたね」と言ってくださり、参加していない自分も嬉しくなりました。

 それはともかく、母屋は立派な一軒家なのですが腰くらいの高さまでゴミが積もっていて、脇の小屋で生活されていて、統合失調症おかかりでもあり、とても衛生的ではない状態だったそうですが、毎回の訪問で少しずつ関係を作っていって、少しずつ少しずつゴミを処理したり、枝が伸び放題、つるが絡まり放題だった庭も手入れしています。
 今回も小林先生がノコギリで、河村さんと私が剪定バサミであれこれ枝やつるを切るひとときでした。その方も「ここを切ってほしい」などお願いもできるし、切ったつるを自分で引っ張ったりされていました。「1人では何もできなかった」と・・。

 ぴあクリニックでのACTの活動でも、同じようなケースがありました。今もそのようなケースがあります。もちろん統合失調症薬物療法も効果はあるけれども、おそらくこの方には、小林先生のようにノコギリで太い枝を切ることの方が効果がありそうです。

 今年の春にかなり剪定したという山茶花の木に、こんなにきれいな花が咲いていました。許可をいただき撮影しました。