中澤正夫先生と

 なごみクラブから夕方の事例検討会まで、代々木病院にお勤めの中澤正夫先生とご一緒させていただきました。中澤先生は1937年生まれ。ということは今年古稀を迎えられ、実際のところそのようなお年の風貌なのですが、実は昨年ヒマラヤトレッキングに行ってこられたというくらいの体力の持ち主なのだそうです。被災間もなくから福島に足繁く通われており、現在は月に1度月曜日・火曜日と泊まりでなごみさんの活動を支援されているのだそうです。診療をお手伝いすることもあるけれども、地域の事業所のみなさんの事例検討会に毎月スーパーバイザーとして出席されるというとても大きな働きもされています。
 ヒマラヤに比べればかなり近いけれども、それにしても毎月一泊されてまでどうして福島へ・・・というと、「これはいろんなところで書いているんだけれども」とおっしゃっていたからここに書いても良いかと思うのですが、

僕は、広島・長崎の原爆被害の人のことはよ〜く知っていたんですよ・・・。それなのに、反原発の行動をとらなかった。そのことに対して福島に罪ほろぼしをしなければいけないんですよ。
だから、なごみに押しかけているの。

 確かに、中澤先生は
ヒバクシャの心の傷を追って
というご著書を出されていらっしゃいます。でも、そこから「罪ほろぼし」として実際にまさにAssertiveに行動されそれを継続されていらっしゃるのですね・・・。

生活臨床とアスピレーション

 事例検討会の前になごみさんの勉強会で使うスライド作成のために、
ストレングスモデル[第3版]―リカバリー志向の精神保健福祉サービス

ビレッジから学ぶリカバリーへの道―精神の病から立ち直ることを支援する

リカバリー―希望をもたらすエンパワーメントモデル
の3冊並べて苦しんでいたら、「勉強してますねえ」と冷やかされました。そして、

ストレングスモデルとリカバリーとアスピレーション。
この3点セットで考えてくれるといいなあ〜。

とも。

 こういうところで、日頃の勉強不足がわかりますね(笑)。まさに「勉強してませんねえ」です・・・。

 アスピレーションという英単語すら知りませんでした。ましてや、それが精神保健福祉の領域でどんな意味があるか皆目検討がつきません。インスピレーションと似ているから、内面的なことなのかなあくらい(汗)。
 生活臨床という考え方があり、その生活臨床を考える上で中核となるもののようです・・・。ううう・・・ネットで調べると、けっこうというかかなり有名な考え方なのですね。「ぴあクリニックのPSWはこんなことも知らないのか」と思われちゃいますが、ぴあのみなさん(特に新居先生)ごめんなさい・・・。
 
 生活療法と生活臨床と生活支援。
 それぞれ、背景がある言葉なのですよね・・・。このあたりはおそらく
造反有理 精神医療現代史へという本とかに詳しいんじゃないかなあ。・・・持ってないけど・・・。

 それと、中澤先生に直接、「生活臨床について知りたいとしたらどの本がおススメですか?」と尋ねたところ、伊勢田先生の
生活臨床の基本
かなあとおっしゃっていました。せっかく中澤先生という方にお会いできたので、読めるといいなあ・・・・・・・。