ACT-ZERO岡山の石田さんよりACT交換研修の感想

ACTチームは全国20ヶ所近く増えつつあります。質を向上させるための機会として、年に一度のACT全国研修会をはじめフィディリティ調査(ACTのルールにどれだけ沿って実施されているか外部から調査するもの)などが行われていますが、今年度は岡山のACT-ZEROと京都のACT-K、ぴあクリニックの3機関で交換研修を行いました。お互いの機関での研修を通じて、日頃の実践を客観的にみつめ直したり、良い所は持ち帰って共有するなど、有意義な研修となっているようです。ぴあクリニックにはACT-ZEROより石田さんが研修にみえました。以下、石田さんの感想です。

1月24日〜26日の3日間、ACT3チーム交換研修でぴあクリニックにて研修させていただきました、石田です。3日間、たいへん有意義な事を学ばせていただいたと思います。訪問診療だけでなく、外来診療も行っていることで、事務や薬などの雑用が減り本当に支援が必要な方に十分時間をかけている事、外来に来ることで患者さんにとっても外へ出るきっかけになること、また虹の家の存在が大変大きいと感じました。私はデイケアに長くいましたので、虹の家の雰囲気は心地よく、1日中でもいてみなさんと一緒に過ごしてみたいと思うほど、穏やかで楽しそうな事がはじまりそうな雰囲気でした。フリースペースである事にこだわっているということをお話に聞き、そのことが居心地の良さにつながっているのかもしれないと感じました。
 ACTの訪問に同行させていただいて感じたことは、粒ぞろいのスタッフがそろっていて、質の高い訪問ができているチームなのだということを感じました。チームとしても長いせいか、スタッフそれぞれがうまく個性を出し合って支援されているなという印象でした。また、私自身が自分のチームを離れて見る事で、「「患者さんのいうことに耳を傾けることが支援の本質なのだ。」としみじみと感じました。毎日、同じ訴えを聞いていたり、それに対してなかなかよいプランが提示できないでいるとどうしても聞き流すことが多くなってしまっていましたが、ほかのチームにいく事で、改めて原点の大切さを感じることができました。
 また、ミーティングの持ち方などは大変参考になりました。ぴあの力が発揮されている点など、自分のチームにはない有効な支援を体験することで、今自分のチームに帰って改めて改善点を痛感し、それはそれでなかなか改善できない現実に苦しく感じることもあります。個人の努力というよりは組織の在り方の問題という気もしていますが、少しずつチームに働きかけていく事を今後できたら良いなと感じています。
 また、今後ともチーム間同志で情報交換や交流を通して、患者さんの地域生活を支える質の高いACTを提供できるよう、よろしくお願いいたします。

ACTZERO岡山(訪問看護ステーション宙)
石田直子

他のACTチームがどのように実践しているのか、なかなかじっくりお聞きする事がないのでこちらもよい学びとなりました。石田さん、ありがとうございました。


ぴあクリニックの庭に咲いた紅梅です。寒暖の差はあれど着実に春が近づいています。