「あの時」
相双地域の精神保健福祉担当者となごみのアウトリーチ担当者の会議に同席をしていたときにサイレンが鳴り響きました。待ち構えてました!という感じの人はいなかったけれども、さりとて驚く人ももちろんおらず、みんなすっと立って黙祷を始めました。
2014年3月11日14時46分。
3年前も、こんなふうに日常の営みがごく普通に起こっていたのだ。
それが突然の地震、その後の津波とさらには福島第一原発事故によって、その日常がことごとく損なわれてしまったのだ・・・。
そのときその事務所には被災した方ばかりがいらしたからでしょうか。
なんというか、その14時45分と46分を分かつ大きな溝のようなものを、リアルに感じたような気がします。
サイレンは1分ほど鳴ったのでしょう。音は唐突なまでにすっと消えました。
しかし、思いや記憶は消えません。
「長いサイレンだったね」
「でも、あのときの揺れはもっと長かったよね」
「あれから数日間、うちの地域は停電で、情報が入ってこなくて・・・・」
そのあとしばらくはみなさんの「あの時」の話となりました。